こんな時こそ「ふれる」こと

 モリヤチャペル牧師 依田献・潤子

最近いつ手をつないだ?

思いを伝えること、口からのことばはとっても大切なのですが、〝夫婦間でこそ大切″と実感しているのは…「ふれる」こと。スキンシップです。

 結婚する前…。恋をしている時は、ドキドキがいっぱいでしたよね。一緒に歩くときに手をつないだり、腕を組んだり。ドキドキしながらしていたちょっとした愛情表現が、結婚するといつの間にか「生活」が舞台になってしまい出番がなくなっちゃう。
 子どもが生まれてそれどころじゃないし、家でメークもしてないから、これ以上近づいて見ないで~!みたいなこともあったり。
 家族を守るための仕事なのに、日々の重圧でもう余力がないから、パートナーと関わるのもめんどくさい。
 子どももいるのに、もう若くないのに、恥ずかしくってそんなことできない、ってよく分からない変なテレが邪魔したり。

 子育ての知識として、「発達途中の子どもにとって親とふれあうことは、心や脳、知性の発達にとても必要なこと」

というのが最近脳科学の分野でも証明されてきて、いっぱい抱っこしてあげなさい、いっぱいハグしてあげなさい、と言われます。
 生まれたばかりの赤ちゃんは、誰かに抱っこされていることで精神が落ち着き、安心を基礎として心が成長していきます。

 でも、大人はどうでしょう?
 思春期を通り、成長していくにつれてなんか恥ずかしくなってしまい、「ふれない、ふれられない」毎日を過ごしていくようになります。


1日7回のタッチ!?

 あるアメリカの心理学の研究によると、

「成人が精神的に安定するためには、1日7回の愛情のこもったタッチ(ふれること)が必要」と結果が出されているそうです。

1日7回!!!

 大人でも、1日7回ふれられることがないと心の酸欠状態になる、ということですよね?これは、子どもとのふれあいや、友人や職場の仲間に「ポン」と背中を押してもらうことでも良いそうなのですが、夫婦の間でそれがなされることで、ストレス軽減につながると証明されているそうです。

女性だったら、ご主人に対して・・・

 ちょっと手をつないでみる。背中にふれてみる。思い切ってハグしてみる。
 それが恥ずかしかったら、肩を揉んであげる。
 隣に座った時にちょっとくっついてみる、だけでもOK。
 子どもにキスするなら、その勢いで、ご主人のほっぺにもチュってしてあげてみては?
 
 そして、ご主人からのアプローチがあったら、テレたり、今さらと拒絶したりせずに、受け入れることがとっても大切!

男性は奥様に・・・

 〝壁ドン″とか〝ハグ″とか恥ずかしくてできなくても、「頭ぽんぽん」ってしてみる!すると…世の中の女性がドラマにはまり、アイススケートの王子様に熱狂する理由が見えてくると思います。
 家事が終わって、ホッとしてテレビを見ている奥様の足をちょっとフットマッサージ。大抵の女性は、これで全ての怒りがふっ飛ぶはずです♪

 最初はテレくさくても、小さいことからぜひ試してみてください。

 好きな人にふれることって、その刺激が、肌の神経を通して一瞬で脳に上がっていって、重くなってる心が一瞬で「ドキドキ、うきうき♪」に変わる必殺技なんです。しかも、これはふれた方、ふれられた方、双方への効果ありですよ!

アフターコロナの時代に

 今、盛んに叫ばれているのが「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」。人に近づかないように、触らないように過ごすうちに、無意識に人にふれることに抵抗感があったり、少し避けてしまうことが私たちの脳に刷り込まれているのではないでしょうか? 

 親が家に帰ってきて、「おかえり~!!」と飛びつこうとする子ども達に「待って!触らないで!手を洗ってからにして~!」と制止しなければいけない。学校に行っても「遊ぶときもお友達に近づいちゃいけないんだよ」と子ども同士で言わせてしまう不自然さ。

 こんな時代だからこそ、

せめて家の中ではいっぱいふれ合ってあげなきゃと思います。

そして子どもがストレスを感じているなら、大人もまた見えないところにどんどんストレスを溜め込んでいるはずです。

夫婦がふれあうことは、夫婦でいることの大切な潤滑油であり、醍醐味であり、そしてお互いのストレス緩和剤となります。

ぜひ、お試しあれ♪


コミュニケーションの方法

 モリヤチャペル牧師 依田献・潤子

 SasaguとJunkoにとって数多くあった障害物の1つがコミュニケーション。男兄弟で育ったせいか、それとも独特な性格のせいか、Sasaguは言葉のキャッチボールを学んできませんでした。それだけでなく、幼い頃から物事を理解すること(例えば、物の仕組みや目の前にいる人がどんな性格の人であるかを理解することなど)は、人一倍苦手だったので、女性の心を理解するなんて、外国語を学ぶことよりずっと難しいものでした。

 そんなSasaguに対してJunkoは、1から女心と言うものを教えていかなくてはいけませんでした。しかし、それを教わる必要性を感じていないSasaguにとって(自分のいる状況を全く理解できていない中で)伝えられる女心は、敵の急襲にしか思えなかったのです。

会ただ聞いてほしいという「女心」

 最初の頃は、(いや今も?)よくこんなことがありました。
 Junkoは、一日の終わりに、その日の出来事をSasaguに話します。その中には直面した問題やキツかった出来事などもよく含まれているわけです。
 Sasaguの知っている男の世界では、〝問題は解決するため″にあります。これは数学が大好きな少年の前に、掛け算の問題が出されるのと似ています。「2x2」を見ると、大きな声で「4!」と答えたくなるものです。
 男は問題を解決してなんぼなのでは?また、男は問題に直面した時にその真価が試されますよね。(男性の皆さん、そうですよね?え、僕だけ?)

 ところが、Junkoは、問題の解決を求めているのではなくて、〝ただ聞いてほしい″と思って話してることが多いのです。これを「女心」と呼ぶようです。
〝ただ聞いてほしい″というコンセプトをSasaguのシステムに入れるのは容易ではありません。例えば、整備工場に車を持って行って話だけ聞いてもらって帰ってくる人はいないし、車のタイヤがパンクしたら、そのパンクをした時の話をどんなにしてもタイヤを交換しないとどうにもならない、とSasaguは思ってしまうのです。
 
 これまで幾度となく、問題を解決しようとエンジン全開になっているSasaguに対して、「ただ聞いてほしいだけなんだけど・・・」と、半分泣きながらSasaguをさとすJunko。 そんなJunkoを見てふと我に返り、恥ずかしい気持ちでいっぱいになる、ということが繰り返されてきたのです。
 でもこの種のことは理解したから実践できるものではなくて、実践を続けることで、少しづつできるようになって行くんですよね。(泣)
 

会話を乗っ取る?

 私たちはマリッジコース(夫婦のためのワークショップ)を開催しています。その中の「コミュニケーションの方法」というトピックスの中で、〝会話を乗っ取る″という話しがでてきます。会話を乗っ取るとは、「聞き手」だったはずの人が、いつの間にか「語り手」になっているというものです。

 Junkoが何かを話したくて始めた会話が、途中からSasaguの話したいことを話し始め、それがだんだん盛り上がってきて、始めの会話がなんだったか分からなくなるようなことがよくありました。
 Sasaguはオタクと言えるほど歴史が大好きで、会話の中で少しでも歴史を匂わすような言葉を嗅ぎつけると、スイッチが入る癖があります。
 気が付いた時には、江戸時代からナポレオンがセントヘレナ島へ流された話まで広がり、Sasaguの大好きなテーマ「歴史は繰り返される」や、「勇気」がどれだけ重要であるかを熱く語り、しまいには、Junkoが興味なさそうにポカーンと口を開けて聞いているのを見て、逆に機嫌が悪くなってしまうのです。

 つまり、「聞き手」だったはずなのに、いつの間にか「語り手」になっていて、それが入れ替わったことにも気が付いていない、という何ともお恥ずかしい状況を作り出していたのです。これが〝会話を乗っ取る″です。笑

基本的にコミュニケーションとは会話

男性は家族や家を守るというDNAが神さまから与えられています。ですから、目に見える問題は、なんとか解決しようとするはずです。これは大切なことだと思います。

 しかし、これが会話になるとまったく次元が変わってきます。会話の中では、この「解決」という文字は、必要ないようです。辞書で「会話」を引くと、「二人以上の人が向かいあって話しあうこと。また、その話のやりとり」とあります。
 つまり、お互いに話をするだけ。一人が話し、一人が聞く。会話ってそんなシンプルなことだったんですね。(知らなかったのは、僕だけ?)

 夫婦の間がますます楽しくなっていくために、妻は、男である夫の習性を理解し、夫は、妻の女心を理解をしていく必要があるようです。夫や妻が自分のことを理解していないのではなくて、むしろ自分とはまったく違う種類の人間であって、最初から同じ価値観を共有していないことを理解していくことが、きっと二人の関係にとって大きな助けになると信じています。