SALT And LIGHT #20

兼井 香実さん CLAY Coffee&Gallery 調理師

 2020 年、読谷村にあるヘブンズチャーチの向かいにオープンしたCLAYCoffee&Gallery(オーナー松田共司さん)。やちむんの器で頂く自家焙煎のコーヒーと、こだわりのフードやスイーツが評判です。そこでキッチンを任されているのは24 歳の調理師、兼井香実さん。訪れる人を笑顔にする彼女の料理には、祈りとみことばの祝福がありました。

兼井さん(中央右)と店長の松田さん(中央左)とスタッフのみなさん
進路の壁に祈る日々

 幼い頃から教会で育ち、聖書に慣れ親しんできた兼井さん。ですが、高校生の頃に卒業後の進路が定まらず、自身の信仰を疑うほど憂鬱な日々が続いたといいます。


「もう神さまに祈るしかない、とことん祈ろうと思いました」


 高校卒業後は進学も就職もせず、アルバイトをしながら、はっきりと進路の道が開かれるまで、毎日のように教会で祈る生活を送っていたそうです。1年ほど祈り続けていると、不思議と「料理の仕事をするのかな」と思うようになりました。そして、その思いは現実味を帯びてきます。

教会の宣教活動のビジョンとして、カフェ建設の話が出てきたのです。兼井さんは「これだ!」と思い、祈りの応えの確信を得たと言います。

みことばに留まる

 調理師専門学校へ進学を決心するも、資金準備のために2年ほど時間を要しました。その間カフェ建設もまだ祈りの期間で、具体的に進んではいません。「本当にこれで良いのか」と葛藤する日々が続きます。それでも祈り続け、与えられた聖書のみことばに留まりました。


「主に信頼して善を行え。地に住み、誠実を養え。」詩篇37篇3節

一歩踏み出すと開かれた道

 その後、無事に調理師専門学校へ入学。カフェの建設も進み始め、彼女の祈りと教会のビジョンは一致していきます。店長の松田創さんは「彼女の将来がかかっているので、こちらも責任重大だと緊張の毎日でしたね(笑)」と当時を振り返ります。


 卒業と同じ年にカフェも完成。祈りの応えであった調理師として、CLAY でのお仕事がスタートします。しかし、すべてが初めてのことだらけ、何から手をつけて良いのかわかりません。そんな彼女を助けたのはいつも、祈りとみことばでした。


「私たちは神の作品であって、良い行いをするためにキリスト・イエスにあって造られたのです。神は、私たちが良い行いに歩むように、その良い行いをもあらかじめ備えてくださったのです。」エペソ2章10節


「一日の初めに祈ると、その日にやるべきことをしっかりこなすことができるんです」キッチン担当の責任は重圧でしたが、周りのスタッフの励ましもあり、一つ一つクリアすることができたといいます。

キッチンが祈りの部屋へ

 また、創意工夫を凝らした料理には、兼井さんの祈りも込められています。「私はキッチンにいて、直接お客さまと顔を合わせることはできないけど、食べてくださった方がイエスさまに出会うようにと祈りなが調理しています」

 帰り際にキッチンまでお客さまが来られ、「美味しかったです」と声をかけてくれることもあったそう。福音は語れずとも、キッチンは彼女の執り成しの祈りの場となっています。


 また、教会の宣教を目的として建てられたCLAY では、毎朝全スタッフでお客さまの祝福と救いのために祈る時を持っています。その証として、昨年のクリスマスにゴスペルライブのイベントを開催した際、福音を聞いたことのない方が多く来られ、良い伝道の機会になったそうです。

神さまにさらなる期待を

 兼井さんは、祈りとみことばによって与えられたビジョンを選んだ時、思いもしなかった一致が与えられ、たくさんの人にイエスさまを証しする道が開かれていきました。


 これからの歩みについて、「料理に特別な経験のない私が、こうして神さまに用いて頂けることは、自分の力ではありません。だから、このお仕事を通して救いの実を見たいと祈っています」と神さまへの期待でいっぱいの様子でした。


 やちむんの器と、コーヒーとスイーツの三重奏は、食べる人の心に安らぎを与えてくれるようです。店内では、「美味しい」との声がそこかしこで聞こえます。そこは、目には見えないたくさんの祈りとみことば、そして信仰の一致であふれていました。食欲の秋、ステキなひとときをCLAY で過ごしてみませんか。

CLAY Coffee&Gallery
〒904-0301読谷村座喜味2648-7
営業時間 11:00〜18:00(月〜金)
     8:00〜16:00(土)
定休日 木・日

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